筆記試験対策|技術士第一次試験

一次試験に関しては科学技術全般の知識と技術士としての適正、それから選択部門に対する専門知識が問われます。一次試験はとにかく過去問をたくさん解くことが重要です。特に機械部門の技術者にとって基礎科目は普段関わりの少ない分野もたくさんあります。バイオテクノロジーなどはそうですね。私はこの時初めて遺伝子などについて勉強しました。

基礎科目

 先も述べましたが、ひたすら過去問です。どれだけ多くの過去問を解いたか、そして周辺分野についても調べて、できるだけ多くの知識を詰め込むことが重要です。普段なじみのない分野でもとにかく覚えましょう。決して初めから捨て分野を作ってはいけません。

適正科目

 この分野は技術者としての常識を問われます。したがって常識ある行動が普段からとれていれば、勉強しなくとも合格点を狙えます。しかし、過去問はちゃんとチェックしましょう。思わぬ落とし穴があるかもしれません。

考え方の基本となるのは試験の方法の項で書いたように、技術士法第4章(技術士等の義務)の規定です。いわゆる3つの義務と2つの責務と称される以下の内容をしっかり理解することが必要です。

  • 信用失墜行為の禁止(義務)
  • 技術士等の秘密保持義務
  • 技術士等の公益確保の責務
  • 技術士の名称表示の場合の義務
  • 技術士の資質向上の責務

さらに技術士倫理要綱についても理解する必要があります。そのはじめの一文を引用しますと、

『技術士は、公衆の安全、健康および福利の最優先を念頭に置き、その使命、社会的地位、および職責を自覚し、日頃から専門技術の研鑽に励み、つねに中立・公正を心掛け、選ばれた専門技術者としての自負を持ち、本要綱の実践に努め行動する。 』

これに書いてあるとおりです。技術士法第4章と技術士倫理要綱はしっかり理解しておいてください。この考え方を基本におけば、迷うことはなくなるはずです。

共通科目

 理工系の大学を出ている人は免除されます。私も免除だったので対策方法は説明できませんが、やはり過去問をしっかりやることですかね。機械分野を志す人は数学・物理での受験をお勧めします。

専門科目

 専門科目は普段の仕事に直結している内容であれば問題ないと思いますが、機械工学の分野はかなり広いので、それらについて十分な対策が必要になります。

 これについても、まずは過去問を解き、自分はどの分野が苦手なのかを把握します(やらなくとも大体解ると思いますが・・)。苦手分野は学生の頃の教科書を引っ張り出してしっかり復習しましょう。その他、普通は読み物ではなく辞書的に使うものですが、機械実用便覧 を全部読むというもの有効です。私は2次試験までに3回くらい読みました。案外、データとか参考資料等が一覧になっている部分も多く、実際に読むところは少ないです。

過去問・参考書

 私は当時買えるものはすべて買って勉強しました。数えてみたら一次、二次合わせて7冊の書籍を購入(18000円程度)していました。セミナーや予備校には行っていなかったので、書籍代だけなら安いものです。何より専門知識はもちろん科学技術全般に関する知識を得ることができました。

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