口頭試験対策|技術士第二次試験
口頭試験までに覚える事項
口頭試験では当然ながら何も見ずにすべて口頭で答える必要があります。したがって、覚える必要がある事項がいくつかあります。まずそれを列記します。
- 経歴表に記載した内容
- 経歴について確認されることがあります。経歴表に記載した順番で、年月や業務内容を覚えておきます。また、経歴表に書いた業務内容については、論文のテーマにしていなくとも質問されることがあります。それらの業務内容についても説明できるようにしておきましょう。
- 提出した技術的体験論文の内容
- 技術的体験論文については、10分程度で説明を求められます。書いた内容を一字一句間違えずに暗唱しなければならないということではなく、論文をベースとして、あくまで口頭で内容を説明できるようにしておきます。もちろん論文の内容と矛盾があってはなりません。
- 技術士法
- 以下の3義務2責務はすらすら言えるようにしておきましょう。 その他はすべて覚える必要はありませんが、一度読んでどんなものかはしっかり理解しておきましょう。
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3義務2責務
- 信用失墜行為の禁止
- 技術士等の秘密保持義務
- 技術士等の公益確保の責務
- 技術士の名称表示の場合の義務
- 技術士の資質向上の責務
- 以下の3義務2責務はすらすら言えるようにしておきましょう。 その他はすべて覚える必要はありませんが、一度読んでどんなものかはしっかり理解しておきましょう。
口頭試験の内容
受験の案内には以下のような内容について評価すると書いてあります。
- 受験者の技術的体験を中心とする経歴の内容と応用能力
- 必須科目及び選択科目に関する技術士として必要な専門知識及び見識
- 技術士としての適格性及び一般的知識
実際の口頭試験では、部門や専門科目にもよるかもしれませんが大体は以下のような流れになると思われます。ちなみにこれは私の場合です。多くの事例をチェックしたわけではありませんので、あくまで参考に。
口頭試験の流れ
- 提出した技術的体験論文について10分程度で説明を求められる。
- 技術的体験論文内容について質疑応答
- ここで、技術的体験論文の内容が応用能力を有しているかどうか、つまり技術士にふさわしいレベルかどうかを評価されます。
- また、関連した基礎技術についての質問もあり、専門知識及び見識について評価しているものと思われます。
- 倫理に関する考え方を問われる。
- 製品に不具合があった場合の対応方法等。企業の利益と公衆の利益のギャップに関する話等。技術士としての適正を評価していると思われます。
- 最近の技術者が絡む事故等のニュースに関して 、受験者の考えを述べさせる。
- 技術士としての一般知識、適正を評価していると思われます。ちなみに私はエキスポランドで起こったジェットコースター事故に関して述べました。この時ニュースでは言っているようなことだけでなく、自分の意見(技術士らしい)を述べるようにしましょう。
私は技術的体験論文の説明を10分でと言われたのに、15分かかってしまいました。終わった時はかなりしくじった感があり、これではだめかなとも思いました。しかしそれでも何とか受かりましたので、あまり時間に神経質になることもないかもしれません。ちゃんと時間通りに説明できることがベストですが・・。
その他、受験動機などもいろいろ考えていたのですが聞かれませんでした。準備していたことの半分も聞かれなかった感じです。そのため、終わった時はなんとなく不完全燃焼状態。もっとたくさん言っておけば良かったなと後悔しましたが、何とか合格できました。
口頭試験のポイント
挨拶は忘れずに
技術者以前に人としてのマナーはしっかりしたいですね。部屋に呼ばれて入ったら、まずは『こんにちは』と挨拶しましょう。そして、椅子の横に立ち、受験番号と名前を言います。椅子に座るタイミングとしては、いきなり座らず、試験官に『座ってください』といわれてから座ります。
試験が終わってからも同じです。部屋から出る前には『ありがとうございました』と一言お礼を言ってから出るようにしましょう。
質問されたことには簡潔に答える
遠まわしにしたり、質問された事の答えになっていない、というのは良くありません。まずは質問に簡潔に答え、その後補足説明をするような答え方をすると、相手に伝わりやすいのではないかと思います。
事故のニュースなどはしっかり情報を収集しておく
ジェットコースターやエレベータ、クレーン等、製品の技術的な問題、あるいは管理上の問題等でさまざまな事故発生しています。そのような事故にはどのような問題があったのか、それらの事故は本当に防ぐことができなかったのか、技術者としてどのような対応をすべきだったのか、自分なりの考えをまとめておくと良いと思います。