試験対策は業務から|技術士第二次試験
技術者という職業は基本的に忙しく、毎日遅くまで仕事をしている人も多いと思います。そんな中、技術士受験のために毎日多くの勉強時間を確保することは、物理的にも体力的にも困難です。また、休日は家族との時間、あるいは趣味に打ち込む時間も重要です。
ではどのように勉強時間を確保したらよいのでしょうか。私が推奨する方法は、普段やっている仕事を試験対策にしてしまうという方法です。もちろん、業務時間内に問題集を広げて勉強を始める訳ではありません。そんなことをしたら上司に怒られてしまいますね。
仕事への取り組み方を変える
技術士二次試験では技術士にふさわしいかどうかを評価されます。何を持ってそれを評価するかというと、専門分野における深い知識はもちろんのこと、主にはその分野における応用力や問題解決能力を有しているかどうかで評価されると考えます。このような能力は机に向かってただ勉強するだけでは身に付けることはできません。それは普段の仕事によって培われるものだと考えます。したがって如何にこのような能力を向上させるように仕事を行っていくかが鍵になります。
仕事を試験対策にするためのポイントを以下に列記します。これらを意識して仕事に取り組むことが技術士受験対策の最も重要なポイントだと私は考えます。
仕事を試験対策にするためのポイント
- 指示だけで動くのではなく、自分で考え、自ら行動する。
- 技術的背景をうやむやにせず、その場で調べて理解する習慣をつける。
- 勘だけに頼るのではなく、常に技術的根拠を示す。
- 社会や環境に対する影響も十分考慮した仕事をする。
- 技術的な検討結果はしっかり報告書にまとめる習慣をつける。
これらは技術者として当たり前のことばかりですが、漫然と仕事をしていると、あるいは忙しさのために怠りやすいことでもあります。しかし、これらを日々続けることで、技術士として必要な専門知識、論理的思考力、文章力、倫理観などの基礎的な素養を養うことができます。そしてそれら基礎的な能力の鍛錬を積み重ねることで、徐々に応用力や問題解決能力が磨かれ、技術士にふさわしい業務実績を作ることができるようになると考えます。
一次試験はともかく二次試験においては、改めて勉強することなどほとんどありません(技術士法など、いくつかは勉強する必要があります)。日々の積み重ねが最も重要です。そしてそれが技術士二次試験の効率的な対策法だと私は考えます。