試験の概要|技術士第一次試験
(試験制度の詳しい内容は日本技術士会のサイトの試験・登録情報を参照してください)
技術士一次試験について
技術士の一次試験は技術士になるための第1ステップであり、JABEE認定校出身でなければ必ず受ける必要があります。
また技術士一次試験に合格すると、日本技術士会に登録することで技術士補になることができます。しかし、機械部門の場合、技術士補になること自体に大きなメリットもないことと、周りにあまり指導技術士となり得る人がいないことが多いなどの理由から、技術士補の登録をせずに二次試験を受けて、直接技術士を目指す人が多いようです。私も一次試験を受けた時にはすでに二次試験を受けられる経験年数があったので、技術士補の登録をせずに、一次合格後すぐに二次試験を受験しました。
もし会社の上司や先輩に技術士がいて、自分の経験年数がまだ二次試験を受ける年数に達しない場合、技術士補の登録をして指導技術士の下で勉強させてもらうのも有効でしょう。
受験資格
誰でも受験できます。ちなみに技術士会の案内での表現を引用すれば、"年齢・学歴・国籍・業務経歴等による制限はありません"とのことです。
試験の方法
@基礎科目、A適正科目、B共通科目及びC専門科目について筆記試験(すべて択一式問題)で実施されます。
@基礎科目
科学技術全般にわたる基礎知識を問う問題 (試験時間1時間)
- 設計・計画に関するもの(設計理論、システム設計等)
- 情報・倫理に関するもの(アルゴリズム、情報ネットワーク等)
- 解析に関するもの(力学、電磁気学等)
- 材料・化学・バイオに関するもの(材料特性、バイオテクノロジー)
- 技術関連(環境、エネルギー、品質管理、技術史等)
A適正科目
技術士法第4章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適正について問う問題 (試験時間1時間)
B共通科目
数学、物理学、科学、生物学、地学のうち、予め選択する2科目について、技術士補として必要な共通的基礎知識を問う問題 (試験時間2時間)
C専門科目
20技術部門のうち、予め選択する1技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題 (試験時間2時間)
免除制度
学歴や取得資格によっては試験科目が免除される場合があります。これはいろいろややこしいので詳しくは日本技術士会のサイトの試験・登録情報を参照ください。一応概略を下に示します。初めて受験の場合、aが適用される人が多いです。
- 理工系の大学を卒業している者:共通科目免除
- 所定の国家資格を有している者:共通科目免除
- 第二次試験合格者(同一部門で受験):基礎、共通、専門科目免除
- 第二次試験合格者(別部門で受験):基礎、共通科目免除
合否決定基準
- 適性科目の得点が50%以上であること。
- 共通科目として選択する2科目の各々について、得点がその科目の平均点以上であること。
- 基礎科目及び専門科目の各々の得点が40%以上、かつ基礎科目及び専門科目の合計得点が50%以上であること。 基礎科目を免除される者については、専門科目の得点が50%以上であること。